ペルソナとターゲットの違い。女性起業家のための“響く発信”のつくり方

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発信を頑張っているのに、「なぜか届いていない気がする」「反応が薄くて不安になる」。そんな違和感を抱えたことはありませんか?

それ、もしかすると「ペルソナ」と「ターゲット」の使い分けが曖昧になっているのかもしれません。

特に女性起業家にとって、「届けたい人」は明確でも、その人にどんな言葉を届けるか、どこまで絞るかで迷うことは多い…

また、ペルソナにこだわりすぎるあまり、逆に届けたい人に届かなくなる。そんな“もったいない発信”になっているケースも少なくありません。

この記事では、ペルソナとターゲットの本当の違いと使い分け方を整理しながら、2025年以降のSNS時代に合った「伝わる発信」の考え方を、具体例を交えて分かりやすくお伝えしていきます。

Contents

ペルソナとターゲットの違いとは?

こんにちは!溝端マリです。
あなたのビジョンに「濃いファン」が集まる、10年続くブランド構築をテーマに、働き方の自由度を高めたい起業家・経営者様をサポートしています。

「ペルソナ」と「ターゲット」、ビジネスやマーケティングでよく出てくる言葉ですが、実はそれぞれ役割や使いどころが違うことをご存じですか?

この2つの意味を混同したままだと、せっかくの発信やサービス設計が的外れになってしまい、「一生懸命伝えているのに、なぜか反応が薄い…」ということにもつながりかねません。

ここではまず、ペルソナとターゲットの基本的な違いを整理して、それぞれをどのように使い分ければ、発信や商品づくりに活かせるのかを紐解いていきます。

ペルソナとは「たった一人」の理想のお客様像

まず「ペルソナ」とは、自分のサービスをもっとも必要としてくれる“理想のお客様”を、できるだけ具体的に描いた人物像のこと。

ペルソナの語源は、ラテン語の「persona」=「仮面」と言う意味があり、架空の人物像を指しています。

年齢、性別、職業、家族構成、ライフスタイル、価値観、悩み・望み、そして感情まで、まるで目の前に実在するかのように想像して作るのがポイントです。

例えば、「30代・40代の女性」ではなく、「42歳、二人の子どもを育てながら自宅でオンライン講師をしている○○さん。SNSでの集客に限界を感じているが、広告や難しいマーケティングには抵抗がある」というように、絞れば絞るほど、“響く言葉”が見えてきます。

ターゲットは「広く捉える」市場全体の方向性

一方で「ターゲット」とは、自分のサービスや発信が届き得る“対象の層”全体を指します。

ペルソナのように細かく設定するイメージではなく、「どんな人たちに届けたいのか」「誰が興味を持ちそうか」という方向性をざっくり決めるイメージです。

ターゲットの語源は、古フランス語の「targe(小さな丸い盾)」=「まと」という意味からもわかるように、ここからここまでの「幅」と考えてみるとわかりやすいかもしれません。

例えば、

  • 自分の経験を活かして誰かをサポートしたい人
  • 起業初期〜起業10年程度の女性コーチ・講師・コンサルタントなど対人支援業
  • 子育て中で、在宅ワークをしたい人

ターゲットは“広く捉える”ことで、情報の受け手を制限しすぎない工夫にもなります。

なぜペルソナとターゲットを混同すると、発信がぼやけるの?

よくある失敗は、「ペルソナは決めたつもり。が、ぼんやりしていて広すぎるケース」。言い換えると、「ペルソナを決めずに、ターゲットだけで発信をしてしまっている」状態と言えるかもしれません。

そうすると、「誰にも刺さらない」「結局何を伝えたいのか分からない」発信になってしまいます。

また、逆にペルソナを絞ったことで「他の人に届かないのでは…」と不安になり、言葉をぼかしてしまうケースも。

ペルソナ=言葉の軸ターゲット=届けたい方向性と考えると、発信の使い分けがぐっとラクになりますよ!

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起業家にとって、なぜ「ペルソナ設定」が必要なの?

「ペルソナを決めるのが大切」と言われても、なんとなくイメージしているだけで、明確に設定できていない方も多いかもしれません。

けれど、発信がぼんやりしたり、商品やサービスの魅力がうまく伝わらなかったりする背景には、“誰に向けているか”が明確になっていないことが、意外と大きく関係しています。

特に個人でビジネスをしている女性起業家にとっては、発信もサービスづくりも「自分の言葉」で届ける必要があります。
だからこそ、ペルソナを設定することは、言葉に力を宿すための“土台”になる重要なステップなのです。

発信がぼんやりしてしまう本当の理由

起業家の多くが悩むのが、「頑張って発信しているのに、なぜか伝わらない」「共感が得られない」という壁です。
これは、多くの場合、誰に向けた言葉なのかが明確でないことが原因です。

誰に届けたいかがぼやけていると、言葉もぼやけ、結果として読んでもらえても「なんとなくいいことを言ってる人」で終わってしまいます。

よく「私のペルソナは、30代〜40代の働く女性です」と言われることがありますが、「30歳の独身、キャリアアップを望んでいる女性」と、「49歳、高校生と中学生の子供がいて、仕事と家事と学校に忙しくしている女性」では、悩みも望みもライフスタイルも違うはずです。

「誰に届けるか」が決まると、言葉が明確になる

ペルソナを設定することで、あなたが「誰に」「どんなふうに」語りかけるのかが明確になります。

例えば、あなたがダイエットのコーチで「痩せたい人」に向けた発信をしたとしても、「痩せて出産前の体型に戻したい人」と、「痩せてキレイになることで職場で今より重要なポジションで活躍したいと願っている人」では、抱えている悩みも、響く言葉もまったく違います。

相手の立場や状況をイメージできていれば、自然と「こんな言い方なら届きそう」「これなら共感してもらえるかも」と、言葉のトーンや具体例、発信に添えるエピソードが変わってくるのです。

お客様に“自分ごと”として受け取ってもらうために

ペルソナを設定する一番の目的は、「あなたの発信を、私のことだ!と感じてもらう」こと。

それができると、発信は一方通行ではなく、共感や信頼を育む対話のようなものになっていきます。

特に、ペルソナの価値観を明確にしておくことは重要で、そうすることで、「この人の言葉、いつも心に残る」「自分のために書かれている気がする」と感じてもらえ、関係性が深まりやすくなるのです。

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ペルソナは「たった一人」に絞る。が鉄則な理由【事例あり】

「一人に絞るなんて、もったいない気がする」「その人以外が来なくなったらコワイ」そんなふうに思ったことはありませんか?

でも実は、発信においては広く届けようとするほど、誰にも届かなくなるという逆説があるのです。だからこそ、ペルソナは「たった一人」に絞るのがポイント。

一人に絞ることで、言葉が具体的になり、その結果、似た状況にいる多くの人の心にも届くようになります!

ここでは、「なぜ一人に絞ると届くのか?」を、事例を交えながらお伝えしていきます。

なぜ“一人に絞る”ことで発信が届くようになるの?

ペルソナを設定する最大のメリットは、「具体的な言葉」で語れるようになることです。

たとえば、友人一人にLINEを送るときと、不特定多数に投稿するときでは、言葉の選び方やトーンは自然と変わりますよね。

特に、具体例や例えを使うとき、具体的な誰かをイメージしていないと書けません。

例えば、あなたがダイエットのコーチで「痩せたい人」に向けて発信するとしても、

  • 出産前の体型に戻したいと願っている44歳の女性
  • 痩せて見た目に自信を持ち、職場でより重要なポジションを狙いたい48歳の女性

この2人では、響く言葉も、共感されるエピソードもまったく異なりますよね。

ペルソナが明確だからこそ、「この表現なら響くかも」という具体的な言葉が生まれるのです!

「たくさんの人に届けたい」想いが逆効果になることも!

「せっかくなら多くの人に届けたい」という気持ちは自然なこと。

でも、それを意識しすぎると、誰にも届かない“ふんわりした表現”になってしまうことがあります。

例えば、「やりたいことを叶えたい方へ」「自由に生きたい女性へ」など。一見良さそうに見えますが、具体的な悩みや状況が見えないため、読み手は「自分のこと」と感じにくいのです。

絞った方が、結果的に“多くの人”に響く理由

実は、「一人のために書いた言葉」は、似た状況の人たちにも深く響きます。

たとえば「子育て中で働き方に悩んでいるAさん」をペルソナにして書いた記事は、同じように時間に制限がある人や、理想の働き方を模索している人にも共感されやすくなります。

つまり、ペルソナは“狭めるため”ではなく、“言葉を深くするため”にあるということです。

一人を大事にすることが、結果的に多くの人の心に届く近道になります。

▶︎あなたのペルソナを明確にしてみませんか?「ペルソナ設定シート」をぜひご活用ください。

理想の読者像を明確にしたことで、反応が劇的に変わった事例

継続サポートさせていただいた英語講師の方も、以前は「子どもに英語を教えたい、小学生〜中学生のお子さんを持つお母さん」という、ふんわりしたペルソナで発信を続けていました。

ですが、そのままでは「誰に向けて話しているのか」が曖昧で、ブログやSNSからのお問い合わせはほとんどなかったんですね。

「どんな価値観を持った親御さんに届けたいのか?」「その方がどんな未来を望んでいるのか?」を深掘りし、単なる“英語教育”ではなく「自己肯定感を育む子育て」を軸に、対象年齢を小学2年生以下のお子さんを持つお母さんに、ペルソナを再定義しました。

すると、「この教室に通わせたい」と感じる親御さんが増え、ブログやSNS、ご紹介を通じて体験レッスンの申込みが続き、生徒数は4倍に!人気教室となり、英語講師向けコミュニティの立ち上げにもつながりました。

ペルソナを具体化し、「どんな人の、どんな未来に貢献したいか」を明確にしたことで、言葉も、届け方も、ガラッと変わっていった事例です。

海外の建物の前に立つ溝端マリ

一方、ターゲットは広く設定するのがコツ!

ペルソナは「一人」に絞るのが基本ですが、実は、ターゲットは“広めに”設定したほうがうまくいくケースが多いのです。

「矛盾していない?」と思われるかもしれませんが、この2つは役割が違うからこそ、それぞれに合った考え方が必要です。

ターゲットを狭めすぎると、発信が届く範囲を自分で小さくしてしまい、せっかくの出会いやチャンスを逃してしまうことも!

ここでは、ターゲットを広く捉えることのメリットと、広げてもブレない発信を保つための考え方についてお伝えしていきますね。

ターゲットは「届けたい人たちの方向性」

ターゲットとは、「誰に届けるか?」という方向性や市場の枠組み(幅)のことです。

ペルソナのように一人の人物像を詳細に描く必要はなく、「ここからここまでの人を含めたい」というおおまかなイメージでOKです。

たとえば、ダイエットコーチであれば、

  • 出産後に体型が戻らず、自宅でできるダイエットに興味がある30代〜40代の女性
  • 健康診断の数値が気になり、生活習慣を見直したい人
  • 運動が苦手で、食事中心の緩やかなダイエットを求めている人
  • 美しさを取り戻すことで、やりたいことを叶えたい人

など、“どんな人たちがこの情報に興味を持ちそうか”を想定することがポイントです。

ちなみに私自身は、対象者に以下の方々を含めています。

  • 起業準備中〜起業して25年くらいまでの女性コーチ、コンサルタント、講師業、クリエイター、店舗オーナー
  • 一人起業家〜小規模事業者(スタッフ5人以下)
  • 集客方法がわからない初心者の方から、もっとWEBとリアルの両方で集客力を高めたい経営者さんまで
  • 目先の売上だけでなく、叶えたいことやビジョンの実現を望んでいる方

もしあなたが今の起業テーマで3年以上活動してきた方なら、過去のお客様を振り返って、「どんな人たちのお役にたてそうかな」と考えてみるのもオススメです。

なぜ広めに設定したほうが発信の可能性が広がるの?

ターゲットを広めに持つことで、発信の幅が広がり、多くの人に情報を届けやすくなります。

ペルソナだけを意識しすぎてしまうと、「この人以外には伝わらないのでは?」と感じてしまい、発信そのものがしづらくなることもあります。

実際には、反応をくれるのは、ペルソナと少しずれた層の人であることもよくあります。

だからこそ、ターゲットは「柔軟に・広く」捉えておく方が、長い目で見てビジネスの成長につながりますよ。

ターゲットを広げても、ブレない発信にするには?

ターゲットが広い分、軸がブレそう…と感じる方もいるかもしれません。

そのときに大事なのが、“誰に一番届けたいか”というペルソナの存在です。

発信はペルソナを軸に組み立てながらも、ターゲットの中の他の人たちにも「なるほど」「私にも当てはまるかも」と思ってもらえるような表現に工夫する。

そうすることで伝わる範囲が広がり、結果的に“共感の輪”が広がっていきます。

【起業3年目以降の方へ】ターゲット設定の注意点

特に、起業3年目以降の方に多いのが、商品のラインナップも増え、経験値が上がり対応できるお客様層が増えているにも関わらず、ペルソナにこだわるあまり自らターゲットを狭めてしまうケース。

例えば、キャッチコピーの一文に「48歳からの」「講師業・先生業の方へ」と書かれているケース。

この場合、45歳でコーチングを提供している人にとっては、「私は該当しないかも」と思われてしまう可能性があります。

つまり、ターゲットを絞りすぎると、条件から外れた人が「自分ごと」と感じられず離れてしまうのです。

商品名やキャッチコピー、SNSのプロフィールなどに“誰向け”かを書き添えているものの、ターゲットが狭すぎて必要な人に届かない発信になっていないか意識してみてください。

ペルソナとターゲット、こう使い分けてみて【具体例あり】

ここまでで、ペルソナとターゲットの基本的な違いや、それぞれの役割について理解が深まってきたと思います。

次のステップは、それらを実際のビジネスの中でどう活用していくか?という「使い分け」の実践です。

たとえば、ブログやSNSでの発信、サービスづくり、セールスの場面など、ペルソナとターゲットはそれぞれ違った角度で関わってきます。

この章では、発信・商品設計・言葉選びといった具体的な場面における使い分けのヒントをお届けします。

発信における「使い分け方」のイメージ

発信では、言葉やトーンはペルソナに合わせて、届ける範囲はターゲットに広げる、という考え方を基本に。

たとえばInstagramの投稿をつくるとき、「誰に向けて書くか?」をペルソナで定めることで、具体的で共感を呼ぶ言葉が生まれます。

一方で、ハッシュタグや検索キーワードは、もう少し広いターゲット層を想定して選ぶと、似た悩みを持つ人にも見つけてもらいやすくなります。

サービス設計・商品づくりにおける使い分け方

サービス設計では、内容・導線・ステップなどを「ペルソナの理想の未来」に合わせて考えると、商品に一貫性が出ます。

たとえば、ダイエットコーチであれば、「出産後の体型に戻すことに悩んでいる44歳の女性」をペルソナに設定し、彼女が1ヶ月後、3ヶ月後、半年後にどうなっていたいか?を起点にメニューやサポートを組み立てるイメージです。

その上で、「在宅ワーク中の女性全般」や「仕事と両立したい40代」などのターゲット層にも届くよう、発信のトーンを調整していきます。

ペルソナ×ターゲットを連動させると、発信にブレがなくなる!

「誰にでも届けよう」と思うと、発信の言葉はどこか無難になりがちです。

逆に、「一人のために書く」と決めてしまうと、発信が鋭くなりすぎて、届く人が限られてしまうことも。

大切なことは、“ペルソナに向けた言葉を、ターゲット層に届ける”という意識を持つこと。

ペルソナ=核、ターゲット=広がり、と捉えることで、発信に一本芯が通りつつも、共感の幅を持たせることができます。

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「発信しても反応がない」ときに見直すポイント

「発信をがんばっているのに、なぜか反応がない」「いいねもコメントも少なくて、手ごたえが感じられない」そんなふうに感じたことはありませんか?

その原因は、コンテンツの質や投稿頻度ではなく、「誰に向けているか」が曖昧になっていることかもしれません。

発信が“誰にも届かない”状態になってしまうのは、言葉の軸が定まらず、相手に「これは自分のことだ」と思ってもらえないから。

この章では、反応がないと感じるときの見直しポイントとして、ペルソナの再確認や、言葉のズレを修正するヒントをお届けします。

反応がない=発信が届いていない?

SNSやブログで発信をしていても、「いいねが少ない」「コメントがない」「お申込みに繋がらない」…と悩むことはありませんか?
多くの場合、それは発信の内容が悪いのではなく、“誰に向けているのか”が曖昧なことが原因です。

情報があふれる時代だからこそ、読者は「これは自分のことだ」と思えないと、スルーしてしまいます。

ペルソナが曖昧だと、共感も行動も生まれにくい

ペルソナがぼんやりしていると、発信の言葉にも“芯”がなくなってしまいます。

具体的な状況や感情に寄り添う言葉がないため、「ふんわり共感はできるけれど、動こうとは思わない」そんな状態になりがちです。

たとえば、「忙しい女性のためにサポートします」と書いても、育児中で自分の時間がまったく取れない人と、会社員で仕事が忙しい人では、求めているサポートの形も全く違いますよね。

だからこそ、ペルソナを明確にすることが、反応を引き出す第一歩になります。

ヒントは、心の中でどんな悩みや迷い、不満やグチを呟いているだろうか…と考えるとリアリティが出てきます。

言葉の“ズレ”はどこから生まれるの?

発信に違和感があるとき、ほとんどの場合は「ペルソナが変わってきているのに、言葉が昔のまま」というズレが原因です。

たとえば、起業当初は「初心者向け」に発信していたのに、今のお客様は経験者ばかりになっている…それでも言葉を変えていない場合、響かなくなるのは当然のことかもしれません。

ターゲットは広くてOK。でもペルソナは定期的に見直すことが大切です。

「今、自分が一番伝えたい相手は誰か?」を改めて考えることで、言葉は自然と磨かれていきます。

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ペルソナは“架空のお客様”ではなく“過去の自分”でもOK

「ペルソナを設定したいけれど、具体的なお客様がまだいない…」「理想のお客様像がうまく思い描けない」そんな悩みを持つ方は、意外と多いです。

特に起業初期や、新しい分野に挑戦するときなどは、“誰に届けたいか”が定まらず、ペルソナ設計に手が止まってしまうこともありますよね。

そんなときにおすすめなのが、“過去の自分”をペルソナにするという方法です。

共感される発信は、“リアルな悩み”から生まれる

自分自身がかつて悩んでいたこと、うまくいかなかったこと、不安だったこと、そこには、リアルな言葉本音の感情が詰まっています。

そして、同じような状況にいる人にとって、それは「分かってくれている」と感じられる大きな共感ポイントになります。

例えば、ダイエットコーチの例で言うと、

  • 鏡を見ることさえ苦手だったころの私
  • 食事なのか運動なのか、何から手をつけたらいいかわからなかった頃の私
  • 他人と比べて落ち込んでいたころの私

こうした自分の経験に基づいた発信は、単なる情報以上に、安心感や信頼感を届ける力があります。

過去の自分をペルソナにすることで見えてくるもの

過去の自分をペルソナに設定すると、何が響いて、何が響かなかったか、どんな言葉が支えになり、どんな表現が苦しく感じたのかなど、体験ベースの「リアルな視点」が活かせるようになります。

たとえば、自分が悩んでいた当時、

  • どんな言葉に救われたのか?
  • どんな提案には拒否感があったのか?
  • どんなサポートがあれば一歩踏み出せたのか?

など、実際に経験したことだからこそ見える感情や言葉のニュアンスがあります。

これは、実在するお客様をモデルにするよりも、圧倒的に細やかな“共感設計”がしやすくなるというメリットがあります。

また、発信が行き詰まったときにも、「あのときの自分だったら、どんな言葉が欲しかっただろう?」と問いかけることで、自分の中から自然に伝えたいことが湧いてくる感覚を得られるようになります。

そして何より、自分自身の変化や成長を振り返ることで、「私も変われたんだから、あなたも大丈夫」と心から伝えられるようになります。

それは、どんなロジックよりも深い説得力と信頼につながっていくのです。

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【2025年以降】SNSにおけるターゲット設定はココが違う!

ここ数年で、SNSを取り巻く環境は大きく変化しています。2020年頃と比べて、メディアの種類が増え、発信の分散化が進んでいるのが現状です。

InstagramやYouTube、ブログ、LINE公式、音声配信…どのメディアで情報を得るかは人によって異なり、あなたの未来のお客様もまた、さまざまな場所で情報収集をしていると考えた方が自然ですよね。

そんな今だからこそ、従来の「ターゲットは絞るほどいい」という考え方にとらわれすぎると、必要な人に届かなくなる可能性が高くなっています。

分散化するSNS時代、ターゲットを狭めすぎるリスクとは?

お客様が情報に触れる“場所”がどんどん分散し、どのメディアで「あなたの発信と出会うか」は、まったく予測がつかなくなっている。

この流れは今後さらに加速し、どんなに良い発信をしていても、見つけてもらえる可能性が低くなるという事態も起きかねません。

とはいえ、個人でビジネスをしている女性起業家が、すべてのメディアに全力投球するのは現実的ではありませんよね?発信の主軸となるメディアは、どうしても1〜2つに絞られるはずです。

たとえば、あなたがInstagramを中心に発信しているとします。このとき、ターゲットを「40代・講師業・女性・子育て中」など、細かく絞りすぎてしまうとどうなるでしょうか?

1つのSNS上でその条件にぴったり当てはまる人が投稿を見つけてくれる確率は、今後ますます低くなってしまうかもしれません。

だからこそ、「発信の軸はペルソナに合わせて、届ける幅はターゲットで広げる」この考え方が、2025年以降のSNS発信ではますます重要になっていく、と私は考えています。

“誰に”よりも“どんな存在として届けるか”が鍵。

そんな時代だからこそ、おすすめしたい発信の軸があります。

それは、「発信の言葉はペルソナに合わせて、届ける幅はターゲットで広げる」

さらに、“あなた自身の価値観”を明確にして、他者との違いを明確にするという方法です。

では、そのために何を明確にすればいいのでしょうか?
例えば、以下のような問いに答えてみてください。

  • どうしても叶えたいことは何?(ビジョン)
  • お客様や社会にとって、どんな存在でありたい?(パーパス)
  • 理想とする働き方・生き方は?(ライフスタイル)
  • 自分がどうしても許せないことは?(仮想敵)

これらを言葉にしていくと、単なるターゲット設定ではなく、「その人が誰であっても、“あなたの世界観に共感する人”が集まる発信」へと変化していきます。

届けたいのは、条件に当てはまる人だけではなく、あなたの想いに共鳴してくれる“未来のお客様”です。

だからこそ、自分のビジョンや価値観を明確にし、それを発信の中に組み込むことが、2025年以降のブランディングには欠かせないのです。

クライアントとバルセロナを歩く

まとめ|“誰に届けるか”が明確になると、発信は変わる!

発信がうまくいかない、反応が薄い、言葉が届かない…そんなときに見直してほしいのが、「ペルソナとターゲットの使い分け」です。

  • ペルソナは、「この人に届けたい」という“たった一人”の理想のお客様
  • ターゲットは、「この辺りの層に届いたら嬉しい」という広めの方向性

この2つを混同してしまうと、

  • 発信がぼやける
  • 届けたい人に届かない
  • 逆に縛られて動けなくなる

といったことが起こりやすくなります。

ペルソナやターゲットを考える目的は、「誰かを選別する」ことではありません。あくまで目的は、「どんな言葉が響くのか?」を見つけるためです。

だからこそ、「この人に向けて書く」と決めたら、あとは届いた相手との接点を大事にしていくことが何より大切。その柔軟さが、長く愛されるブランドを育てていきます。

▶︎「ペルソナ設定シート」もぜひお役立てください。

私自身、開業して10年になりますが、ペルソナとターゲットを明確にしたおかげでクライアントさんが増え、コミュニティは賑わい、ビジネスが加速したと思っています。

あなたの経験や想いを、必要な人に“ちゃんと届ける”ために、今のタイミングで一度、ペルソナとターゲットの関係性を見直してみてくださいね。

溝端マリ

\ビジネスを次のステージへ進めたい方へ/

理想のお客様へ届ける発信方法が見つかる!

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