起業初心者が最初にやるべきブランディング。発信に迷わない土台づくり3ステップ

PCを広げる溝端マリ

起業初心者や起業準備中の方から、こんな声をいただきます。

「何をどう発信したらいいか分からないんです」
「SNSをやった方がいいのは分かってるけど、伝えたいことがまとまらなくて…」

SNSやブログ、メルマガなど、発信の手段はたくさんあるのに、自分に合った発信の仕方が分からず、動き出せないままになっていませんか?

特に2025年以降は、どの業界も同業者がますます増え続ける傾向にあり、「準備してから」では出遅れてしまう時代です。

だからこそ大切なことは、完璧を目指すことよりも、“スピード感を持って、今の自分の言葉で届け始める”こと。

そして、その発信の軸となるのが「ブランディング」です。

この記事では、コーチ・コンサルタント・カウンセラー・クリエイター・専門職などの一人起業家や、サロン・店舗オーナーの方へ向けて、起業初心者が迷子にならずに進めるための、「想いを土台にしたブランディングの基本」と「実践ステップ」をお伝えしていきます。

Contents

ブランディングとは?起業初心者こそ知っておきたい基本

こんにちは!溝端マリです。
あなたのビジョンに「濃いファン」が集まる、10年続くブランド構築をテーマに、働き方の自由度を高めたい起業家・経営者様をサポートしています。

「ブランディング」という言葉が一人歩きする時代になりました。

SNSのプロフィールを整えたり、肩書きを工夫したり、ロゴや色味にこだわったり…。

もちろん、そうした“見せ方”も大切です。でも、ブランディングの本質は、そこだけではありません。

理想の働き方・生き方からビジネスモデルを描き、自分の想いやビジョンを形にしていくこと。
ブランディングとは、理想のお客様に、自分の価値を伝え続けることを指しています。

つまり、表面的なデザインやコピーではなく、「どんな価値を届けたいのか」「どんな世界をつくりたいのか」という、あなた自身の深い部分から立ち上げていくものです。

そしてそれは、特別な実績やスキルがなくても、“今の自分”から始めることができます。

たとえば、

  • 過去の経験から「誰かの役に立ちたい」と思ったこと
  • 自分がかつて悩んだこと、乗り越えたこと
  • 「こうなったらいいな」と描いている未来の姿

そうした想いや背景こそが、あなただけのブランドの“核”になります。

そしてそれを発信していく中で、共感や信頼が生まれていく。それが、ブランディングの第一歩です。

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初心者にオススメしたい、3つのブランディングステップ

ブランディングは、何か特別なスキルを持っている人だけのものではありません。

本命商品がまだない起業初心者の方こそ、この3つのステップから始めることで、迷わず進むことができます。

ステップ1:理想のお客様(ペルソナ)を描く

誰に届けるのかがぼやけていると、発信内容もブレやすくなります。まずは、「どんな人の役に立ちたいのか?」を明確にしてみましょう。

よくご相談をいただくのが、「ペルソナがなかなか決められません」というお悩みです。

特に、まだ本命商品がない起業初心者の方にとっては、「届けたい相手」をイメージするのは難しく感じるかもしれません。

そんなときにおすすめなのが、「この人のお役に立ちたい」「この人を助けたい」と思える“身近な一人”を思い浮かべてみること。

たとえば、

  • かつての自分
  • よく相談される友人
  • 家族や身近な誰か

身近な人であればあるほど、その人の「悩み」や「望み」、ライフスタイルや価値観などがリアルに想像できるはずです。

そしてその“リアルさ”こそが、発信の説得力や共感力を生み出します。

「誰に届けたいか」が見えてくると、どんな言葉で、どんなメディアで伝えるかも見えやすくなっていきますよ。

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ステップ2:自分の想いやビジョンを言語化する

理想のお客様が見えてきたら、次は「なぜ起業しようと思ったのか」「自分がなぜこの仕事をしたいのか?」という想いやビジョンと向き合うステップです。

でも、いきなり「ビジョンを言語化しましょう」と言われても、「そんな大きなこと考えたことがない…」と思う方も多いかもしれません。

まずは、自分の中にある“動機”や“願い”を見つけてみましょう。

  • なぜこの分野に興味を持ったのか?
  • どんな人のお力になりたいと思ったのか?
  • 自分が過去にどんな経験をし、それが今にどうつながっているのか?

こうした小さな気づきや経験の積み重ねが、あなたのブランディングの核になります。

さらに、「どんな未来を、お客様や自分自身と一緒に叶えたいのか?」という問いを投げかけてみてください。それが、ビジョンの種になります。

言葉にすることで、自分自身もブレにくくなり、これからの発信やサービスの方向性にも一貫性が出てきます。

ビジョンは、最初から完璧に定まっている必要はありません。むしろ、発信しながら育てていくのです。

ステップ3:小さくても、今できる発信を始める

多くの起業初心者さんがつまずくのが、「発信は整ってから」という思い込みです。

  • 商品ができてから
  • ブランディングが固まってから
  • プロフィールやデザインを整えてから…

そうやって時間だけが過ぎ、気づけば一歩も動けていないことも少なくありません。

でも、今の時代はスピード感とリアル感が信頼をつくる時代。

何かが完成していなくても、“今のあなたにできる発信”で十分価値があります。

たとえば、

  • 学びながら感じたこと
  • 起業仲間と話して気づいたこと
  • これからやりたい仕事や、実現したいライフスタイル

こうした“途中のプロセス”も、あなたらしさが伝わる立派なコンテンツです。

むしろ、整いすぎた投稿よりも、等身大の言葉に共感してもらえる時代になっています。

どこから始めたらいいか分からないときは、まずは「今日、伝えたいことをひとつ」と決めてみるのもおすすめです。

大切なのは、“動きながら整えていく”スタンス。完璧を目指すよりも、誰かのために届ける一言を、今ここから。

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2025年以降の注意点!初心者にありがちなブランディングの間違い

2025年以降、どの業界でも同業者がますます増えていきます。

SNSやブログ、動画などの発信手段があふれる中で、「整えてから届ける」では、もう間に合わない時代になってきました。

だからこそ、起業初心者の方に知っておいていただきたいのは、「届けながら整える」「発信しながら育てる」ブランディングの感覚です。

とはいえ、起業初期の方がよく陥りがちな“思い込み”も存在します。ここでは、特に多い4つの間違いをご紹介します。

❌間違い1:差別化のためのキャッチコピーが必要、は間違い

「他と違うキャッチコピーをつくらなきゃ」と焦る方も多いですが、本質的な差別化は、テクニックではなく“在り方”の中にあります。

あなたがどんな想いでこの仕事を始めたのか、どんな人にどんな価値を届けたいのか。

言葉を工夫することより、行動と言葉に一貫性があることが、ブランドとしての信頼につながります。

例えば、自分の差別化のポイントはこれだ!と思ってキャッチコピーを作り、発信してみたとします。

ですが、実際に発信してみると、お客様があなたに期待していたものは、それとは違った…ということも。

なぜなら、本当の強みほど、自分では気づきにくいものだからです。

特に起業初心者の方が、最初から明確に差別化しようとすると、自分の本質とはズレた“見せ方”になってしまうことがあるので注意が必要です。

ポイントは、発信しながら周りの反応を見ていくこと。

「あなたのこういうところが好き」「その話、もっと聞きたい」そんな声の中に、あなたが“自然に提供できる価値”が隠れています。

そこから差別化のポイントを見つけていく方が、あなたらしい価値がちゃんと伝わり、自然に選ばれる存在になっていきます。

❌間違い2:商品を作らないと発信できない、は間違い

「まだサービスが形になっていないから、発信しても意味がないのでは?」そんな声もよく耳にします。

でも実際は逆。今の時代は、プロセスごと届けることに価値があるのです。

「どんな人のために、どんなサービスを形にしたいと思っているのか」そんな構想段階の発信にこそ、共感や応援が集まります。

たとえば、こんな発信も立派なコンテンツです。

  • 会社員時代に、こんなことをやってきました
  • 会社員時代に、こんな大変なことがあったけど、こんな成果を出しました
  • まだ商品はありませんが、自分はこんなことができます
  • こんな商品に興味ありますか?
  • こんな商品を作っている最中ですので、お楽しみに!

こうした途中経過の発信を重ねていくと、あなたの姿勢や価値観に共感し、応援してくれる人が自然と現れるようになります。

そして、その人たちこそが、将来のお客様や紹介者になってくれる可能性の高い“濃いファン”になるのですね。

❌間違い3:お客様の悩みはヒアリングするべき、は間違い

もちろん、ヒアリングは大切なプロセスです。

でも、「聞かないと分からない」と思い込んでしまい、何も決まっていない状態で相手に委ねてしまうのは要注意です。

白紙の状態で「あなたの悩みを教えてください」とお客様に聞くのは、実はNG。

なぜなら、多くの場合、お客様自身が“本当の課題”に気づいていないからです。気づいていないものは、ヒアリングしても出てこないのです。

たとえば、あなたが婚活支援のコンサルタントだったとしますね。

お客様に「どんなことでお悩みですか?」とヒアリングしたとき、返ってくるのは、

  • 「自分と収入が釣り合う相手が見つからない」
  • 「いい人そうだと思っても、関係が長続きしない」

といった表面的な悩みかもしれません。

けれど、その心の奥には、

  • 「いつも男性と張り合ってしまう。相手が変わっても、関係性のパターンが繰り返される」
  • 「両親に納得してもらえる“完璧な人”を選んで付き合ったのに、結局期待を裏切られてしまう」

といった深層のテーマ(無意識の思い込みや行動パターン)が隠れている可能性が高いのです。

このような“根っこの悩み”は、ヒアリングだけではなかなか見えてきません。

だからこそ大事なのは、自分自身の経験や視点をもとに、「こういうケース、あるかもしれませんね」と提案的に伝えてみること。

あなた自身の中にある気づきや問いかけが、お客様の「そうかもしれない…」という内面の変化を促すきっかけになります。

ヒアリングに頼りすぎず、まずはあなたの言葉で伝えてみること。それが、信頼の始まりになることも多いのです。

❌間違い4:SNSの見た目を整えてから発信、は間違い

デザインやプロフィールを整えるのに時間をかけすぎて、肝心の発信が止まってしまっていませんか?

もちろん、見た目も大切です。ですが、それは「届けること」ができてから、少しずつ整えていけば十分!

今のSNSは、後からプロフィールや投稿を変更するのも簡単です。後から見返して、不要になれば削除もできるし、書き換えることも可能。

だからこそ、最初から完璧を目指すのではなく、“まずは自分の言葉で発信することに慣れる”ことから始めてみましょう。

見た目よりも中身、整えるよりもまず届ける。その積み重ねが、あなたらしいブランディングを育てていきますよ。

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実際にこう変わった!クライアント事例

最後にご紹介するのは、「誰に・何を届けるか」を明確にしたことで、発信が大きく変わり、お客様との関係性も売上も、驚くほど伸びていった事例です。

幅広く発信していた頃は「なんとなく届かない」

継続サポートさせていただいたクライアントで、都内で鍼灸サロンを運営する女性オーナーFさん。

当初は、SNSで幅広い対象に向けて発信していました。「役立つ情報を発信しているのに、反応がない…」そんなお悩みを抱えていたのです。

「誰に・どんなメッセージを届けたいのか」を明確に

そこで取り組んだのが、「理想のお客様を明確にする」こと。

彼女が本当に応援したかったのは、“40代の働く女性で、もっと生き生きと活動したい人”でした。

この人物像を明確にしたことで、日々どんな生活をしていて、どんな不調を感じやすくて、どんな未来を望んでいるのかが、リアルにイメージできるようになりました。

発信の内容も“ただの情報”から“リアルな提案”へ

ペルソナが明確になると、発信の中身も変わっていきました。

  • 「肩こりにはこのツボです」だけではなく
  • 「残業続きの夜にぐっすり眠るための食事とセルフケア」
  • 「季節の変わり目に感じる不調と、その整え方」など

お客様の“今の悩み”に寄り添った具体的な発信へと進化。

その結果、SNSやLINEからの反応が増え、ご新規のお客様が増え、リピートも自然と生まれるように

サロンが本業に!売上も過去最高を更新し続ける日々へ

こうした発信の変化は、サロン経営にも大きな影響を与えました。

反応が少なかった頃とは見違えるように、お客様との関係性が深まり、リピートされるようになり、売上も過去最高を更新!

最終的には、お勤めを卒業して、サロン一本で生活できる環境が整いました。

このように、「ブランディング=おしゃれな見せ方」ではなく、“誰に、どんな価値を届けたいのか”を言葉にしていくことこそ、発信の力を最大限に引き出すカギなのです。

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まとめ。“整えてから”ではなく、“伝えながら整える”時代へ

この記事では、起業初心者が「何から始めればいいのか分からない…」と悩まずに、ブランディングの第一歩を踏み出すための考え方とステップをお伝えしてきました。

今は、どの業界でも同業者が増え、発信の競争が激しくなっている時代。「準備が整ってから発信する」のでは遅いのですよね。

だからこそ、まずは今の自分の言葉で発信していくこと。その中で、“誰に・どんな想いを届けたいのか”を言語化し、磨いていくこと。

それが、あなた自身のブランドを育て、信頼される存在へとつながっていきます。

▶︎「ペルソナ設定シート」もぜひお役立てください。

●起業初心者がブランディングで意識したい3つのこと

  1. 理想のお客様を、身近な誰かに置き換えてみること
  2. 自分がなぜこの仕事をしたいのか、どんな未来を描いているのかを言葉にしてみること
  3. 完璧じゃなくても、小さな一歩から発信を始めてみること

最初は誰でも不安ですよね。でも、“発信しながら整える”ことを許せたとき、発信はもっと楽に、自然にできるようになります。

そしてその先には、あなたの想いや価値観に共感し、「この人から受け取りたい」と感じてくれるお客様が、少しずつ、でも着実に集まってくるようになります。

ブランディングは、“見せるため”ではなく、“想いを届けるため”のもの。

その第一歩を、今日から一緒に始めてみませんか?

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